バレンってわかりますか?
版画をするときに使うものです。
バレン職人さんのところに行ってきました。
バレンを分解したところです。出来上がっているバレンをわざわざばらしてくれました。
左がマダケの皮で版画の紙に直接当たるところ。
真ん中が竹の皮で作った”こより”を束ねて、渦状に撒いたもの。この部分の材料で
版画の色乗りが変わってくる。それに適したものがカシロダケとのことです。
右側は和紙を何枚も重ね貼りして硬くなった、台。軽さと硬さは和紙にしか、出せないとのこと。
それを貼り合せる、糊も「わらび糊」という鹿児島でただ一軒が作っている糊とのことです。
こよりの製造過程です。
竹の皮をさらにはぎます。はいでいるところです。
はいだものの、皮の外側を針を等間隔に並べたカッターもどきで細くきります。
それをフックに引っ掛けて、よりをかけながら編んでいきます。
写真は立て位置なのですが、編んだこよりはよりとてもしっかりとしていて、
まっすぐに持っても倒れません。
この見学、九州のカシロダケの管理に苦労なさっている竹の先生にご一緒して見せていただいたもので、版画のバレンの正式なものを作っている方はごくまれ。しかも、カシロダケにこだわって制作しているのはこの工房だけとのことです。
「
バレンモールという英文のサイトもあり、海外で版画を制作している人から、パラパラと注文がある。」
とのことです。
浮世絵に始まる日本の伝統文化、版画を守っている方がいらっしゃいます。